創業から続くしっくいの製造販売

　明治以前、富の象徴として日本の建築文化を担ってきたしっくい壁。近代化、西洋化を遂げてもその価値はむしろ高まり、多くの歴史的建造物に採用されてきました。
　これらの修復及び復元に欠かすことのできない製品を、伝統的な製造方法『塩焼き』によりつくり続けています。

塩焼きへのこだわり

　石灰の製造は重油焼成による大量生産が主流となりましたが、しっくいの原料に使用する消石灰は、従来からの製法『塩焼き』により、時間をかけて焼かれた生石灰から製造します。この製法で得られた消石灰は結晶が成長し、耐久性、作業性に優れた材料となります。
　3.11大震災で塩焼き専用焼成炉が崩壊し、事業存続の危機に直面しましたが、皆様より励ましの声をいただき、2017年に近代型の専用焼成炉を建造し、以前と変わらぬ品質の提供に努めております。

室内環境の改善

　石灰を原料とする塗り壁材は、古から使われている日本の、世界の代表的な建築材です。
　伝統的なしっくいの原材料はとてもシンプル。消石灰、スサ、海藻ノリです。100％天然素材なので、体に優しい安心安全の材料です。室内表面積の大半を占める壁に当材料が使われることで、快適な住空間の創造に貢献してゆきます。

左官技術との融合

　私たちの製品は、左官職人が塗ることで本当の意味での商品となります。しっくいに表情を与えるのは左官の技術です。しっくいの魅力を広く伝えることで、左官業の振興の一助となるよう励んでまいります。

　私たちの使命は、しっくいをもっと身近なものと皆様に感じていただくことです。幾多の壁材の中で、本材料が最も輝きを放てるよう活動してゆきます。